Photoshopの多角形選択ツールは手軽さが良いのですが、いろいろと厄介者です。
範囲選択中の拡大縮小表示が独自なので不便。
ペンを読み取りの高さよりも離して5秒くらい経過した後、space+ドラッグでスクロールできなくなる謎のバグ。
うっかりダブルクリックで領域確定してしまう。(
対策はありますが…)
ペンツールによる選択範囲作成に手軽さがあれば、もう多角形選択ツールに頼らなくても済みます。
では、手軽にできる設定をしてみましょう。
まずは、ツール選択のショートカットキーが、P なんて遠すぎます。
左手のホームポジションにあるSキーでも割り当てておきましょうか。
ペンツールはツールオプションバーでパス指定にします。
多角形選択ツールと同じ操作感にするため、「ベクトルツールと変形をピクセルグリッドにスナップ」をオフにします。
「表示」メニューでは設定できないので、「編集→環境設定」で設定します。
次に、アクションの登録です。
ペンツールで多角形を作ってから、新規アクションの記録開始。
ツールオプションバーの 「選択...」 をクリック
この時、新しい選択範囲しか選べませんが、「OK」をクリック
パスのタブで右クリックメニューから「パスを削除」
これでアクションの記録終了
選択範囲を残したままペンツールで別の多角形を作成し、
新規アクションの記録開始
今度は「選択範囲に追加」を選んで、「OK」をクリック、そしてパスを削除
アクションの記録終了
同じように、「現在の選択範囲から一部削除」と「現在の選択範囲との共通範囲」も別のアクションとして登録する。
(この時、必ず選択範囲に重なるように多角形を作ってください)
アクションのショートカットキーを割り当てます。
新しい選択範囲用 | F5 |
選択範囲に追加用 | Shift+F5 |
現在の選択範囲から一部削除用 | Ctrl+F5 |
現在の選択範囲との共通範囲用 | Shift+Ctrl+F5 |
マウスジェスチャの何かに F5 を登録します。
マウスジェスチャよりもショートカットキーの方が好きな人は、AutoHotkeyで押しやすいキーを割り当てます。
私は、無変換キーのコンビネーションです。
新しい選択範囲用 | 無変換 + c |
選択範囲に追加用 | Shift+無変換+ c |
現在の選択範囲から一部削除用 | Ctrl+無変換+ c |
現在の選択範囲との共通範囲用 | Shift+Ctrl+無変換+ c |
vk1D & c::
if(GetKeyState("Shift","P") && GetKeyState("Ctrl","P")){
Send,+^{F5}
} else if(GetKeyState("Shift","P")){
Send,+{F5}
} else if(GetKeyState("Ctrl","P")){
Send,^{F5}
} else {
Send,{F5}
}
return
これで、ペンツールで多角形を作って即選択範囲にするという作業が手軽に出来ます。
本当にマウスジェスチャやAutoHotkeyを使っていて良かったなぁと実感。
多角形を作る時にドラッグしながらポイントを決定すると曲線になりますし、後で角をAlt+ドラッグしても曲線になりますが、多角形指定が手軽で楽ですね。
たまに、ピクセルグリッドにスナップさせたい場合もあるので、
vk1D & g::Send,!eno
とか定義しておいて、設定できるウィンドウが一発で開くようにすると便利です。
2017年10月のバージョンから、「曲線ペンツール」が追加されて更に便利になりましたね。
多角形は、Alt+クリックで作れます。
追記:2017/10/22
PhotoshopCC2018(2017年10月バージョン)でパスの削除が必要になったので追加。